食べること
- 2025年10月27日
- 院長より
桜が岡耳鼻咽喉科の吉川です。
私の1日は息子たちのお弁当作りから始まります。
朝何となく目が覚めたら、寝ながら一度頭の中で冷蔵庫を開け、何を使ってどう調理してどう詰めようか考えます。つまり一度頭の中でお弁当を作ります。本当は前夜にしておいてもいいのですが、前夜は前夜でその日の家事炊事でいっぱいですので、翌朝のお弁当まで気が回りません。材料だけは何かしら買っておいて、考えるのは明け方に回します。とりあえず一度考えておくと、考えずにお弁当が作れます。
体が起きたら、着替えて、そのままキッチンへ。大体まず卵焼きからです。毎日同じ材料で同じ鍋で同じ作業をするのに、絶対に同じ卵焼きはできません。不思議です。今日の卵焼きという写真集を作れそうだなと妄想しながら、妄想で終わります。食べ盛りの息子たちなので、メインのタンパク質は欠かせません。肉か魚か。耳鼻咽喉科医の私は、魚の骨の怖さを知っていますから、魚はハードルが高く感じます。敵はむしろ小骨。ブリのような剣のような骨はわかりやすいですが、アジやサンマやうなぎは怖いですね。うっかり刺さります。特にお弁当はお友達とおしゃべりしながら食べるでしょうから、余計気を遣います。よってほとんどが肉になってしまいます。メインは大体、肉野菜炒め的なものになることが多いです。調理パターンとしては、肉3種類(牛豚鶏)×味付け数種類×一緒に炒める野菜数種類のかけ算で数十パターンにはなると思いますが、私のお弁当はその繰り返しです。
当然冷凍食品も多用します。揚げるだけ、入れておけば自然に溶ける、レンチン などやり方色々ですが、便利ですね。隙間を埋めます。
最後に絶対ミニトマト。この子が最後にシンデレラフィットすると、パズルの最後のピースを埋めるが如く、お弁当がシャキンとします。
出来上がりです。そして、朝食を用意し、さらに、頭の中では夕飯をどうするかという思考へ引き継がれます。
・・・人間は食べるために働くのか、働くために食べるのか・・・
以前本屋さんでふと出会った本をご紹介します。薬膳にまつわる本です。

毎日毎日食事を用意する中で、疲れを感じていた時にふと思考をチェンジしたくて、手に取った本です。薬膳と聞くと、イメージは「漢方」とか「薬草」とか「特殊なスパイス」という感じで手の届かない感覚でしたが、これを読むと、そうではなくて、普段使っている食材そのものに薬膳としての色々な役目があるのだということに気付かされます。
例えばですが、
さぁ、冷蔵庫に鶏肉と蓮根と茄子がある。これらを味噌炒めにして胡麻を振ってみよう。ただこれだけのことですが、薬膳として意味をなしてくれる場合もあるわけです。そうすると、自分が適当にやっているだけだった料理に意味が見えてくるというか、今私体によい胡麻を振っている、旬の蓮根にはこんな力がある、なんて思うと気が楽になってくるわけです。
難しく考えず、食材の持つパワーを信じて料理をして、しっかり食べることが健康への第一歩だと感じるこの頃です。
先日、次男が私に言いました。
「お昼になってくるとさ、お腹が減るわけよ。特に今体育祭の練習で大変だからさ。だからお弁当の蓋を開けるのが楽しみでさ。今日は何が入っているのかな?ってワクワクするんだよね。」と。
私にとってお弁当を作る意味はこれで十分だなと思いました。
真夏から真冬へ、秋が一瞬で終わりそうですが、旬の食材を楽しみつつ、毎日大変な家事労働に少しでも彩りを感じられたらと思います。
桜が岡耳鼻咽喉科 院長 吉川沙耶花
「鵠沼、片瀬、鎌倉などにお住まいの方、江ノ電石上・柳小路から徒歩5分の耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニックです。ぜひご活用ください🌸」

(当院にも5台分駐車場はございますが、地図上のP印は近隣コインパークのご案内になります)

